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レンジ相場とトレンド相場

FX相場は大きく分けて、レンジ相場とトレンド相場があります。
もっと分けると

上昇トレンド
下降トレンド
レンジ

の3つに分けられます。



上昇トレンドや下降トレンドは、図のように値動きが一方的に右肩上がりや右肩下がりになる相場です。

トレンド相場に入ったら、値動きを追って利益を獲得するのはそう難しくないのですが、実際の相場ではそんなに規模が大きいトレンド相場になることは滅多にありません。

レンジとは「範囲」という意味で、上限と下限が決まっている相場の状態です。



レンジは、図のように一定の値幅で上下を行ったり来たりを繰り返している相場で、相場の7割~8割はレンジ相場と言われています。

レンジ相場

相場を大きく動かすようなニュースや出来事が起きないときにレンジ相場に入り、次のトレンドを待つような形になります。

レンジ相場の特徴は?

おおまかな特徴としては次のようなものです。

◆特徴1
一定の値幅で上下を行ったり来たりを繰り返す、売りと買いの力がほぼ等しい状態です。
このレンジ相場の期間には決まりがありません。

◆特徴2
レンジ相場のその先は、上昇もしくは下降方向への強いトレンドが生まれるタイミングがあります。
ちなみに、レンジ相場から上昇もしくは下降トレンドに変わるタイミングを「レンジブレイク」といいます。
レンジブレイクでうまくエントリーすると利益を上げることができます。

◆特徴3
経験の浅い初心者は利益をあげにくい相場です。
なぜなら、どれくらいでレンジ相場からブレイクするのかを予測するのが難しく、高いスキルが必要になるからです。
また、レンジ相場といっても、どれもこれも同じというものではありません。
・サポートラインとレジスタンスラインの幅が大きく激しく上昇していたり下降したりしているレンジ相場
・比較的ゆったりした上昇や下降するレンジ相場
・時間がたつほどにサポートラインとレジスタンスラインの幅がせまくなる相場
などいろいろなタイプがあります。

完全にレンジ相場であることが判断できるのは、ある程度チャートが形成されてからなのですが、前もって「そろそろレンジ相場になるかも」という意識があるのとないのとでは、トレード成績に天と地ほどの差がでます。

ですので、
レンジが始まる前触れはどのような相場の動きをするのかや、何が原因でレンジが起こるのかを知り、レンジ相場でどうトレードすればよいのかを知らないと勝つことはできません。

さきほども言いましたが、相場の7割~8割はレンジ相場と言われているので、レンジ相場の特徴を押さえておかないと、トレンドを見極めることができないですし、レンジ相場でのトレードで成功することもできません。

レンジ相場の前ぶれ

トレンド相場がレンジ相場に移行



たとえば上昇トレンドが出てる状態だと、図のように高値と安値を切り上げていきます。これが続いている場合は、トレンド相場と判断します。
下降トレンドでも同じで高値と安値を切り下げているのが続いている場合はトレンド相場と判断します。



たとえば、上昇トレンド相場がレンジ相場に移行する一番早い前触れは、図3のように高値を切り上げなくなったときです。
こうなったときに「もしかしてレンジになるかも」という可能性を意識する必要があります。
これはあくまでも可能性で、少ししてから高値1を更新することもあるのですが、早めにレンジを意識することが大事です。
そして、3で高値を更新せず、次は2の位置まで下がってきて安値を更新せずに4で反転する。
このように、高値1を更新できず、安値2を更新できないと、さらにレンジの可能性が高くなります。

レンジ相場の見分け方・判断方法

レンジ相場かどうかを見極める判断方法は、完璧な正解はないのですが、経済成長率・物価上昇率・失業率・国際収支などのファンダメンタルズや、ニュース・世界情勢をもとに分析するのではなく、過去のデータや時間軸を元にチャートを使った分析していくテクニカル分析を使いましょう。

トレンド相場が終わってレンジ相場に入っているにも関わらず、トレンド相場と同じ方法で取引をすると、得た利益を失うばかりでなく、損失がふくらんでしまうという恐ろしいことにもなってしまいます。

トレンド相場、レンジ相場、それぞれに合ったトレード方法をしないと負け続け市場から退場せざるを得なくなることがあるかもしれません。

現在の相場がレンジ相場なのかトレンド相場なのかを見極めるには、テクニカル分析の「移動平均線」の活用が有効です。

移動平均線(いどうへいきんせん)とは

移動平均線とは、一定期間の「終値」の平均値を結んだ折れ線グラフで、期間を長くする(増やす)ほどなだらかになります。
FXでは、トレンドの「向き」や「規模」を分析するために使われる基本中の基本のテクニカル分析です。
移動平均線の傾きかたをみると、いまトレンドが出ているかどうかをだいたい把握することができます。

たとえば、期間20日の移動平均線の傾きが、平行かゆるやかな角度ならばレンジ相場、反対に鋭い角度をしめしていたらトレンド相場です。
ただし、移動平均線の傾きは、日足・時間足・分足など、チャートの時間枠によって大きく変わることがあるので注意が必要です。

たとえば、日足ではレンジ相場と思えた傾きでも、時間足ではトレンド相場になっていることがあります。

ですので、間違ってしまわないように、日足・時間足・分足の中から少なくとも2つ以上の時間枠でレンジ相場かトレン相場かを確認するようにしましょう。

なんとなく「今レンジ相場かなぁ」と直感で取引をするのは危険です。
レンジ相場かどうかを見極めてからトレードするようにしましょう。

レジスタンスラインとサポートライン

現在の相場がレンジ相場と判断できたら、次にレジスタンスラインとサポートラインを決めます。



◆レジスタンスライン
高値と高値を結んだ線

◆サポートライン
安値と安値を結んだ線

レジスタンスラインやサポートラインを決める理由は、世界中のトレーダーに使われているもので、一番意識されている価格のポイントだからです。
レンジ相場で、サポートラインやレジスタンスライン付近で反転を繰り返しているということは、トレーダーの注目度が非常に高いエリアということになります。

レジスタンスラインやサポートラインの引き方ですが、特に決まった公式があるわけではありません。
チャートの中で、もっともアプローチがある高値付近や安値付近をみつけて、水平線を引きます。
これを、いくつかの時間足でやってみます。
それぞれの時間足でレジスタンスラインとサポートラインが決まります。

レンジ相場でのトレード方法

レンジ相場でうまくトレードが成功すれば、レンジ相場が続く限り勝つこともできます。
レンジ相場の場合、レートがある一定の値幅で上下するので、何度も利食うことが可能だからです。

トレンド相場なら「上がったら買う」「下がったら売る」という順張りが妥当なのですが、レンジ相場になったらレンジ幅の レジスタンスラインとサポートライン付近を狙って「上がったら売る」「下がったら買う」という逆張りが妥当なトレード方法です。

もっとわかりやすくいうと、レジスタンスライン付近で売りエントリーをし、サポートライン付近で買いエントリーをするということです。



いったんレンジ相場になったら、図のようにレンジ内の高値をマークしたら売り注文をし、安値をマークしたら買い注文をする取引をしていきます。
これがレンジ内の成功パターンです。

そして決済のタイミングですが、できるだけ利益をあげたいと思うのが人間ですが、深追いしすぎて利益が減ってしまうこともありますので、ローソク足と移動平均線の関係を注意深く見てから判断するようにしましょう。

ただし、相場は生き物なので、いつどんな時レンジブレイクしてレンジ相場に終わりがくるのかはわかりません。

そのことを念頭においてレンジ相場で取引をするようにしましょう。

レンジブレイクとは?

判断事項の補足が2つあります。

移動平均線とともに、サポートラインとレジスタンスラインを意識することです。
そのラインをローソク足が超えればトレンドがでたものと判断することです。

また、100日線といった長期の単純移動平均線をつねに意識してみることです。

横ばいになっている線に対して、直近のローソク足が上にいればそろそろ下がるのではないかと考え、売り注文を出すタイミングということが分析できます。

レンジ相場の損切は?

一定の値幅で上下を行ったり来たりを繰り返す、売りと買いの力がほぼ等しい状態がレンジ相場とお話しました。
このレンジ相場はいつか上下どちらかの方向に勢いよくブレイクします。

レンジブレイクとは、レンジ相場のレジスタンスラインまたはサポートラインを突破することをいいます。
レンジブレイク後は、相場が一気に突破した方向に動く傾向があるので、そこを狙って順張りにエントリーすると大きな収益を得ることもできる「おいしい相場」なので、多くのトレーダーに人気ですが、必ず成功するわけではありません。

サポートラインやレジスタンスラインを突破し、レンジブレイクしたのでは?と思っても、それが本物ではなく、価格が戻ってくる場合があるからです。
これは「ダマシ」という現象で、トレンド相場が来たと判断して取引した場合、損をしてしまします。

ダマシに引っかからないように、レンジブレイクが本物なのか、にせものなのか、しかっりと見極めましょう。

ブレイクアウトの「ダマシ」



これはレンジブレイクのにせもの

◆ダマシ!パート1 ただのブレ
レンジブレイクしたように見えたものの、実はライン際で注文が増えただけだった、という少しブレただけの時があります。

◆ダマシ!パート2 機関投資家の意図的な仕掛け
大きな資金力をもつ、銀行や大手ファンドなどの「機関投資家によるだまし」の時があります。
初心者はこの機関投資家によるだましに引っ掛かりやすので注意が必要です。
機関投資家は、このだましを頻繁におこない利益を得ていることもあります。

◆ダマシ!パート3
他のトレーダーによる反対売買
レンジブレイクの際に、中級上級のトレーダーは、トレンドとは逆の売買を同時に行う時があります。
そうすると、チャートは再びレンジ相場に戻ってしまいます。

残念ながら、「ダマシ」を完全に見抜く方法はありません。
しかし、テクニカル分析を使って予想することは可能です。
色々組み合わせて見極めの精度を高めていきましょう。

レンジブレイク見極めかた

チャートパターン「ペナント」





ペナントとは、レンジ相場の値幅がじょじょに狭くなって、レジスタンスラインとサポートラインを引くと、三角形のような形になることをいいます。
「ペナント型保ち合い」「三角保ち合い」と呼ばれる保ち合いのパターンです。
このペナントが発生した後は、どちらかの方向へブレイクアウトする確率が高いです。
上昇ペナントと下降ペナントの2種類が存在し、レートが大幅に上昇した場合には、上に抜けやすく、その逆で下落した場合はそのあと下に抜けやすくなります。
形がわかりやすいだけでなく、ブレイクするまでの期間が長いほど、ブレイクした後のトレンドが強くなりやすいのが特徴です。

レンジ相場では、保ち合いのチャートパターンが見られたらエントリーのチャンスです。

レンジブレイクの勝ち方

どちらかの方向へブレイクしたときにエントリーするのが、ブレイクアウト手法のエントリーポイントです。

注意したいのが「ダマシ」です。
一度ラインを抜けても、また同じラインに戻る場合があります。

ダマシを回避する方法は、トレンドができても一度それを見送り、2回目にできた波にのるトレード方法です。